BLUE HIP 尻の青いのブログ

尻の青い私ですが、青いなりにいろんなネタ書きます。旅行は断然ホテルから決める派です。

スマートで洗練されたピアノ・プレイ 見事な感性と想像力の持ち主【リニー・ロスネス】


どうも青尻です。

今回のジャズピアニストはこの方。

Jazz Piano
リニー・ロスネス
Renee Rosnes (1962-)
■Canada→USA


「スマートで洗練されたピアノ・プレイ 見事な感性と想像力の持ち主」

バイオグラフィー

1962年3月24日カナダのサスカチェワン州レジナ生まれ。

80年代以降女性ジャズミュージシャンの進出が目立つ。ピアノでもジェリ・アレン、リニー・ロスネス、ローズウーマン、イリアーヌなどがいる。
中でもリニーは涼しい顔をした中々の美人。

しかし美形に甘えることなくしっかりしたピアノを見せてくれる。ジェリーの粘っこい打楽器プレイに対し、リニーには白人でもあり、よりスマートで洗練されたモード手法も用いたホリゾンタルなスタイルのプレイ。
ミシェル・ペトルチアーニが生まれた年と同じ年でもある、1962年生まれと若い世代に属するだけにBill Evansやそれ以降の新しいピアニストたちの流れをくむプレイとなっている。
84年頃からデイヴ・リーブマン、ジョー・ファレルといったテナー奏者と共演した後、85年にニューヨークに進出し、87年にはジョー・ヘンダーソンのグループや新コンボO.T.B.などで演奏、テナーのゲイリー・トーマスともレコーディングした。

テナーとの関わり

彼女はテナーが好きなのか、テナーに好かれるのかテナー奏者との共演が目立つ。
その年マウント・フジ・ジャズ祭でも演奏している。
88年にはシンディ・ブラックマンを加えたトリオを結成し、六本木のピット・インでも演奏した。彼女のピアノにはスイング感やドライブ感があり繊細で、しかも安定したテクニックを持っている。彼女のピアノスタイルは知るにはトリオで演奏した「FACE to Face」が良い。
これはデジタルミュージックでは見当たらないので中古CDを探すしかない。

さらっとしているようで新鮮なのは、見事な感性と想像力を持っているからであろうか。男性を加えても新人中最右翼の1人である。
彼女の音楽をトータルに知るには「リニー・ロスネス&スーパー・フレンズ」が見逃せない。テナー好きのためかブランフォード・マルサリス、ラルフ・ボーエンが加わっており、一曲ずつショーター、ハンコックも加わる。
モーダルな自作の「I.A.ブルース」などなかなかの傑作で歯切れの良いピアノを弾く。
「For the moment」でもテナーのジョー・ヘンダーソン、アルトのスティーヴ・ウィルソンを入れ、ごついタフなサウンド好みの一面を見せる。


そんな彼女が今年2018年4月にニューアルバムをリリース。

Beloved of the Sky


80年代のデビューから常に第一線で活躍する女流ピアニスト
リニー・ロスネス2年振りの新作。クリス・ポッターが全面的に参加した、
しなやかな力みなぎるポスト・モダン・アコースティック・クインテット

NYのクラブSmokeが運営するSmoke Sessionsより、リニー・ロスネスの2年振りの新作。
1962年カナダに生まれたロスネスは、キャリア初期にバンクーバーのジャズクラブで、エラ・フィッツジェラルドや、サラ・ヴォーン他、そうそうたるレジェンドとも演奏する機会を得て多くを学び、ウディ・ショウ、ウィントン&ブランフォード・マルサリスといったアーティストともアフター・アワーズ・セッションで演奏。そんなロスネスは、80年代にアメリカに移住してデビューして以来、常に第一線といって過言ないでしょう。
長年Blue Noteと契約を結び、現在のパートナーである、ビル・チャーラップとも共演作をリリース。SFジャズ・コレクティヴのオリジナル・メンバー(2004-2009)であったことからも、実力のほどと、今やベテラン・アーティストともなりつつあるロスネスの充実ぶりを感じさせられます。
本作は、『Written In The Rocks』以来となるSmoke Sessionsでは2作目となる作品。注目は、クリス・ポッターの参加。不動のスティーヴ・ネルソン、ピーター・ワシントンに加え、ドラマーにレニー・ホワイトが参加という、7、80年代から着実な活動を積み重ねてきたメンバーは、説明不要というものですし、現代最強のサックス奏者クリス・ポッターの参加で、バンドはさらに力を得た印象。ダイナミックにブロウするポッターは、重量感抜群。凛としつつ、女性ならではの繊細さももったロスネスと美しいコントラストも描いています。
リニー・ロスネス曰く“このメンバーは演奏する時、彼らが個々にもっている経験、風合い、技術、想像力といった価値を音楽にもたらしてくれる。私は、コンポーザーとして自分が描いたものを、彼らがどのように開花させてくれるかみられることに最高の興奮を覚える”とのことですが、ここでの演奏には、全てのメンバーが、レジェンドと共演する機会をもってシーンに出てきたことからくる貫禄も。80年代に起こったアコースティック・ジャズ回帰の潮流の延長線にあるポスト・モダンなクインテット演奏は、しなやかな力を漲らせています。
タイトルは、カナダ生まれ、森の魂を描いた女性画家、エミリー・カーの絵画にインスパイアされて、付けられたもの(ジャケットもその絵画)。彼女の絵画のように、このクインテットは、コマーシャリズムに陥ることがないとも語るロスネス。“美しさや目に見えないけれど大切なものを探求した”とも。自然の輝き、世界の神秘、一方、家の心地よさや、誰か大切な人を愛した宝物のような記憶、といった個人的なものまで・・・それらに対する思いを9つの曲に込めた演奏がここにはあります。(輸入元情報)

メンバー

  • Renee Rosnes(p)
  • Chris Potter(ts, ss, fl)
  • Steve Nelson(vib)
  • Peter Washington(b)
  • Lenny White(ds)